芦原妃名子さんが、28日から行方不明だったが、29日に栃木県内で死亡しているのが見つかったとの報道で多くファンが悲報に悲しんでいます。
芦原妃名子さんは日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者の漫画家です。1月26日X(旧Twitter)に投稿した内容が話題でした。
ただ、お亡くなりになる直前に、1月26日投稿を含めて以前の投稿も削除しています。
最後の投稿は、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」だけ残してお亡くなりになりました。
芦原妃名子さんが1月26日に投稿した内容はどんなものだったのでしょうか?まとめてみました。
芦原妃名子さんが削除した投稿(記事)の原文
漫画家の芦原妃名子さんは、原作が改変されることに非常に悩まれていました。
芦原妃名子さんが削除した最後の投稿の趣旨は、以下のとなります。
ドラマ制作をめぐり、原作漫画を尊重しない映像化に悩まされていたことを明らかにし、「私が9話、10話の脚本を書かざるを得ない」と9話、10話の脚本を自ら書いた説明を明らかにしてました。
まずは、少し長いのですが、削除されたX(Twitter)の投稿を載せておきます。
削除された投稿原文
はじめに芦原妃名子さんのブログで投稿していたが、訪問者が少ないことでX(Twitter)で再度投稿してます。
このX(Twitter)では、ドラマ「セクシー田中さん」の9話と10話を従来の脚本家の相沢友子ではなく、芦原妃名子さん本人が、脚本を書かないといけなかった経緯をブログに書いたという内容となっています。
ブログには、原作を改変されても直してくれないジレンマ、9話10話を脚本の素人である自分が書いてうまく表現できなかった悔しさを綴っています。
つぎに紹介していきます。
削除されたブログ投稿のまとめ、原作改変が辛かった!
最後に残したブログの投稿について、まとめました。また、最後にブログの原文も載せておきます。
1. 「セクシー田中さん」のドラマ化に関わった経緯や事情を説明します。小学館と事実確認し、内容を確認しながら書いています。
2. 「セクシー田中さん」は見た目は奇抜なラブコメ漫画ですが、実際には人々の生きづらさに寄り添う作品です。ベリーダンスに関連する思いにも共感しています。
3. ドラマ化の話が進み、私は6月上旬にドラマ化に同意しました。条件として漫画に忠実であり、未完の漫画に影響を与えないドラマオリジナルの終盤も私が用意することになりました。
4. 残念ながら提出されたプロットや脚本は漫画を大きく改編していました。私が大切に描いたシーンがカットされたり、キャラクターが大幅に変更されたりしました。
5. 私はドラマ化の条件である原作の個性を守ることを強く訴え、粘り強く交渉し、1〜7話の脚本をほぼ原作通りに修正しました。
6. プロデューサーが唯一の窓口で、私たちが伝えたドラマ化の条件がどう伝えられたかは分かりません。条件が守られず、精神的に疲弊しました。
7. 8話〜10話のオリジナル展開も当初の条件が守られず、大幅に改変されました。特にベリーダンスの表現には間違いが多く、私は約束通りに脚本を書くよう求めました。
8. 日本テレビからの指示にも関わらず改善されず、限界を感じて9話、10話の脚本を自分で書くことにしました。
9. 結果として、9話、10話は私が書き、日本テレビと専門家とで内容を調整しましたが、力不足を感じています。
10. 視聴者にご不満をもたれた方もいるかと思いますが、どのような判断がベストだったか分からず、深くお詫びします。
11. 最後に、素晴らしいキャスト、スタッフ、そして「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった方々に感謝します。
原作が改変されて悩んでいた様子がわかります。
また、9話10話をご自身で書かざるを得なかったこと、また、自身が脚本家として未熟だったことを謝罪しています。
最後に、「セクシー田中さん」に関わった方々に感謝していますね。
なんとも、切ない気になりました。
ブログの全文を載せておきます。
ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、
ありがとうございました。
色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、
私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、
きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。
この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、
文章の内容も小学館と確認して書いています。
ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは
ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、
ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。
ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。
「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。
自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい
という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、
担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。
ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、
最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。
「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない
作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、
僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、
・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。
漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。
・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、
まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。
原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、
原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、
場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。
これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。
また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して
大変失礼な条件だということは理解していましたので、
「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに
何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。
ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた
別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、
私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、
大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、
納得のいくお返事はいただけない。
といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。
「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。
私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、
私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、
どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、
粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の
完成にこぎつけましたが…。
脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は
プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として
小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、
どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、
残念ですが私達には知る術はなく、
当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という
疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、
その頃には私も相当疲弊していました。
そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は
8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、
私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。
特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、
ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、
「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフを
そのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、
別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、
その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、
それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が
数回繰り返されたと聞いています。
最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との
指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。
ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、
本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、
加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、
何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。
9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、
時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、
当初の条件としてお伝えしていた通り、
「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、
正式に小学館を通じてお願いしました。
結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は
9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、
9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、
脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、
という解決策となりました。
何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。
素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。
漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を
執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。
9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。
どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、
改めて、心よりお詫び申し上げます。
最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、
ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった
読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。
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